体外離脱ってこんな感じ
はじめて完全な体外離脱に成功したとき,私は窓の外の枯れた水田を眺めて
いました.私は体外離脱の練習をしていたのですが,いつものように
うまくいかなくて,起きてしまったと思ったのでした.
ですが,心の隅に,「でもこれ,まだ夢の中なんじゃないか?」っていう
疑問が残っていて(この疑問を持つ習慣はとても大切です),
不安定な気持ちで外を見ていたのです.外には,大きな気球が着陸していて,
それに乗っていた人たちが,颯爽と気球をかたづけています.
その人たちは麻でできたユニフォームのようなものを着ていて,
その服は青のテープで縁取りされていました.その青がとても鮮やかで,
「夢であったら,こんなに鮮やかに細部まで見えるはずがない」と,
私はきっぱり思ったのです.
このように,体外離脱中に見るものは,その場では区別をつけるのが
不可能なくらい,本物そっくりです.
一方で,体外離脱中に私がいたのは,昔住んでいた実家の2階.
しかも外に気球が着陸するなどということはありえないですから,
夢らしく頭がボケていたことも否めません.
そういう意味では,起きた後で考えると本物そっくりってわけではない.
ですから,体外離脱っていう言葉は少々大げさかも知れません.
意識を保ったまま,しかも自分の身体のまま,鮮明な夢の世界で遊ぶ方法
というふうに考えると,私の経験に一番フィットします.
(c)2007 翁桂
2007/5 初稿